価格の安い銘柄を買えば、動いたときの上昇率が驚くほど大きい!
低位株投資の魅力ですが、なかには真のボロ株もあるのでチェックが必要です。
JAL(日本航空)は“親方日の丸”企業であるにもかかわらず、倒産を経て再生する過程で、既存株主の持ち分は完全にゼロになりました。一方、大きな事故を起こした東京電力は、そのまま上場を維持しています。極端な例ですが、読みきるのは難しいということです。
低位株投資のFAIクラブでは、カンタンなルールで倒産企業を避けてきましたが、2000年ごろからは「有利子負債比率」と「株主資本比率」を確認し、少しでも疑問が生じる銘柄には手を出さないことにしています。東証一部だけで2千を超える銘柄があるので、きわめて安全な枠を設定しても十分な数の投資対象があるからです。
少し前、私たちが使っている「ファンダメンタル分析シート」で数字を見る実例を、YouTubeで公開しました。約14分の動画です。
もっと精緻な分析をすれば、ちょっとアブない銘柄で、大きな利益を得ることができる──。
そのとおりですが、銘柄選定だけでなく売買実践を行うことが前提なので、机上の分析にばかり時間を割きたくないのです。また、その姿勢が銘柄選定の精度にも寄与しているはずです。
実践的かどうか、実用性があるか、いざというときに行動できるか……最終的な売り買いの実行に焦点を当てた思考が重要です。
※うねり取りや中源線では、基本的に、ファンダメンタル分析を行いませんが、以下の2点は共通項です。
・業績・財務が極端にわるい企業は避けるべき
・ざっくりと範囲を狭めるほうが実践的