新刊の内容公開(4)「相場の確率」ほか | 林知之


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とてもかるいノリのタイトルですが、中身は地味で丁寧、林投資研究所が30年以上も続けている低位株投資の手法「FAI投資法」の教科書として、実践的な説明を全力で盛り込みました。

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本日は、第1章から抜粋した内容、「相場の確率」ほかを公開します。
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相場の確率

「予測は当たらないということが前提」と述べた。すると、「FAIクラブが選定した銘柄のほとんどが目標の2倍以上になった」ことに当然、疑問が生じるであろう。このことについて説明する。

「将来の株価を予測することが困難」である以上、予測を単なる行動のきっかけとして、ポジションおよび資金の管理と、それを行う司令塔である自らの精神のコントロールが相場の決め手となる。

だから、一般にいわれるような確率(勝率)は問題ではない。

もちろん、予測の確率が高いほうがいいに決まっているが、そこに注力すれば相場の現実を無視した机上の空論となり、実用に耐えない理論しか生まれないのである。
ところが、狭い範囲に絞って徹底したうえで、現実的なことをきちんと考えていくと、結果として確率が上がるのだ。

FAIクラブがバブル崩壊の暴落を回避したのも、倒産銘柄を避けて効率よく低位株を選定できたのも、そうした正しいアプローチを守り続けたからだ。

いくら特別な状況だったとはいえ、FAIクラブはバブル崩壊後の12年間を休むことが実行できたのだ。ちまたに見られる「いま、どの銘柄を買って保有するのがいちばん有利か。それを当てよう」というものとは全くちがう。

どんな投資法でも同じだが、一貫性があって徹底していることで、他者と差をつけることが可能になるのである。

最高で24銘柄

FAI投資法は、銘柄を分散する投資法である。最初に、資金に合わせた銘柄数と株数を計画しておく必要がある。

29項目のルール(本則)には入れていないが、銘柄数は最高で24銘柄としている。ひとりで管理する限界が24銘柄ということである。もちろん、24銘柄といっても、決して「いつも24銘柄持つ」ということではない。また、「対象銘柄を24銘柄に固定する」ことでもない。

場帳でうねりを見て個々の銘柄を売買しながら、「同時に保有する最高銘柄数が24」という意味である。

FAIクラブでは、まずは候補銘柄を見つけて「注意銘柄」とする。その注意銘柄をウォッチしながら、「そろそろ買ってもいいのでは」と思われるものを「買い銘柄」に昇格させる。

買い銘柄=売買の対象だから、すべての買い銘柄について場帳をつけるのが原則だが、保有は24銘柄を限度とするわけである(選定銘柄は林投資研究所発行の『研究部会報』に掲載している)。

人にもよるが、現実には20銘柄以内がやりやすいようだ。ただし、3銘柄とか5銘柄に限定するのはおすすめしない。いいかげんに選定しているわけではなく、すべての銘柄を真剣勝負で選定しているのだが、現実の売買では分散して売買したほうが明らかにやりやすい。

FAIクラブで選定している銘柄は、

  1. 下げきって
  2. 買い安心

なのであるが、低位に甘んじている銘柄だけに、人気がつくまで時間がかかることがあり、それを当てようとすることにムリがあるからだ。

(新刊『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術』1章「基本」より)

林 知之 著
A5判並製/208ページ
1,600円+税(1,728円)
発行:マイルストーンズ/発売:丸善出版

  • 序章 概要
    過半数を億トレーダーに導いた化け物
  • 1章 基本
    月足観測をもとにした現物投資の王道
  • 2章 規定
    実践者の感覚を重視した29のルール
  • 3章 実践
    初心者でもマネできるバスケット投資術
  • 4章 実績
    低位株選別投資の実力を徹底検証

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