情報の「断捨離」をしよう | 林知之


「インターネットの情報なんてウソばかりだ!」
電車の中で読んで「なるほど」と、思わずうなずいたのですが、この説明そのものがインターネット上のものでした。
どうしたらいいのでしょうか・・・

投資関連情報について、根本的なはなしをします。

株価について「上がるか下がるか」の議論、いわゆる“強弱論争”に意味がないと考えるのが実践家、プロの姿勢です。

学問として発展してきた「金融工学」においても、状況にかかわらず「上がるか下がるかは常に五分と五分」とするそうですし、そもそも、確信をもって買いだと考える人と、まちがいなく売りだと真剣に考える人が同数いるから、市場で“値段がついている”のです。

「株は、まだ上がるんですか?」
こんな質問をよく受けますが、未来の情報があれば私が知りたい(笑)。
それに、仮に未来を知っているとしたら、誰にも話しませんよね。

こうやって状況を整理すると、「秘密の情報など存在しない」という真実にたどり着きますが、そこにあるのは絶望などではなく、「では、どうするか」という思考、ワクワク感満載の戦略会議、具体的なポジションの取り方を工夫する前向きな姿勢です。

オトナでも、いや、オトナだからこそ錯覚してしまうのが相場の世界。
「ズバリこれです!」という短絡的かつ安っぽい情報に、商業的な価値があるのですが、それらを浮かび上がらせる目的で、情報を断捨離するのが有効です。

片づけができない人の家を整理してあげるテレビ番組がありますが、引っ越し業者を呼んで、家の中のものをすべて外に並べたあと、ひとつずつ「これはいりますか?」「これは?」と質問し、確信をもってイエスならば家の中に戻す、という手順です。

洋服や小物だけでなく、冷蔵庫でもテレビでも、すべてを表に出すところからスタートすると、素直な目で不要なものに気づくみたいですね。
これと同じことを、“投資関連情報”でやってみようという提案です。

林投資研究所の結論は、ひとつです。
「価値判断に関する外部情報は一切受け取らない」

では、実際になにを考えるか?

「株価の推移」「自らの価値判断」「これら2つのズレ」
これだけでも刻一刻と変化していくのですが、可能な限りシンプルに整理して“次の一手”を決めます。

株価だけを見て、「ポジションをどう動かせば、現時点で理想のカタチになるか」という一点に神経を集中させるのです。

これが、余分なものが全くない状態です。
家財道具をすべて表に出し、「これがないと生活できない」と確信するものだけを家の中に戻した状態です。

残りのアクセサリーは家に戻さない──これが、プロ相場師が好む「うねり取り」の売買、林投資研究所が提唱する“独立した投資家”の基本形です。

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