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連載「トレード哲学」……14
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私は小学校に上がる前、書道塾に通っていたのですが、ある日のこと先生が、同じ書道塾で習っていた私の祖母に言いました。
「知之くんは、少しお休みしたらいかがでしょう……」
私は少しばかり元気なために畳の上でスライディングしたり、少しばかり創造的なために手本にない言葉を書いたりしただけですが……直接的に言うと「迷惑なんですよ!」ってことだったみたいです。スミマセンでした。。。
ものごとは、直接的に言うよりもオブラートに包んだほうがいいケースも多いようですが、回りくどくて伝わらないことだってあります。
トレードの予測に参照するデータはいろいろあります。
個別銘柄ならば、ファンダメンタル分析だけでも多岐にわたりますね。
参照するデータは、大きく二分することができます。
1.株価そのもの
2.それ以外のもの
1の「株価そのもの」を見て判断(予測)しようとする姿勢を、「直接法」と呼ぶことができます。
以前に説明した“効率的市場仮説”に基づき、「あらゆる情報が現在の株価に織り込まれている」とするならば、周辺の情報を拾ってもムダなことです。
また、どんなアプローチをしようが、最終的には「市場の価格で売買する」のですから、最初から最後まで株価だけを見ているほうがシンプル、実践的、個人でもラクに実行できてブレが生じにくい──これが、「相場技術論」の考え方です。
だから、業績の変化、企業の成長性などを、将来を考えるうえで有効なデータだと評価しながらも、「で、株価の推移は?」と必ず株価そのものをチェックして売買行動を決定するのです。
林投資研究所が提唱するのは、この「直接法」です。
「直接法」か「間接法」か……こんなかたちで2つに分けるのは乱暴なようですが、相場技術論において「値運びと、それに対する“対応”こそが重要だ」と進み方を固めるために、やや極端な分け方で姿勢を決め打ちしているのです。
次回以降、もう少し説明を続けましょう。
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