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連載「トレード哲学」……12
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最新の家電製品が、今までなかったような機能でスゴい動きをみせると、「中に小さいオジサンが入ってる」なんて言ったりしますが、やっぱり昭和のギャグですよね……若い人たちは「その感覚わかる」って感じで笑いながらも、「もっと科学的に観察しますよ」という顔をします。やれやれ。
トレード哲学──。
この路線で考えていくと、具体的な売り買いの方法に直結する考え方だけでなく、「市場そのもの」についての思想といったことも浮かび上がります。
例えば、「市場の価格をどう捉えるか」といった問題です。
「価格は、どのように決まるか」を考えてみます。
私が提示したのは、価格が決まる物理的仕組みではなく、『価格を神聖なものと考えるかどうか』です。
神聖って……別に、神様の存在がどうのこうのというハナシではありません。
教科書通り、「不特定多数の人が集まって合理的に価格が形成されている」という認識です。
効率的市場仮説と近いようですが、少し観点が異なります。
難しいでしょうか? でも、安心してください。これ以上、深掘りはしません。
要するに、仕手とか、一部の関係者が市場に及ぼす力を肯定するか、否定するか、ということです。
神聖論者は、価格を絶対視します。
仕手など特別な参加者の存在を否定するわけではありませんが、好ましくないと考えたり、仕手は市場の華ともいえるが長続きはしない、と考えるわけです。
「最後は、大衆を含めた参加者全員がつくる人気で決まる」といった捉え方をして、価格動向と自分の出処進退に気持ちを集中させます。
林投資研究所が提唱する「相場技術論」は、この神聖論がベースです。
次回は、神聖論の逆にある「相場人為論」を紹介します。
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