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連載「相場のこころ トレードの本質」その27
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難民とは、政治その他の理由で自国を追われた人たちのことです。
その延長で、「ものごとに、ひどく迷っている状態」を指して難民と呼びます。
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では、「相場難民」という造語を紹介し、
『迷って思考停止の気配がある投資家』と定義しました。
「相場難民にならないために」という項から、結論の部分を引用します。
「セミナーを渡り歩き、本を読みあさり、頭でっかちになってはいけません。
ひとつの手法を選んだら、それを極めるまで続けること。そのあとで、ほかの手法について学べば、自分の手法のことがさらによく見えてくるはずです」
(引用終わり)
極端な例を紹介します。
おカネにまつわるセミナーがあり、題材となったのは、ベストセラーとなった不動産投資の成功者の本。でも、主催者は、著者の関係者でもなければ、出版の関係者でもありません。その本を“題材”として取り上げただけです。
しかも、セミナーの最後に講師が言ったのは、それまでの話とは関係なく、「これからは、ネットワークビジネスです!」という、どんでん返しのひと言。
なんと乱暴で、大胆な進行!
それでも、「なにかしから、おカネに関する“いい話”はないか」という程度の気持ちで参加した人たちは、ほとんどがその場に残り、怪しげなネットワークビジネスの説明に食いついていたそうです。
そんなバカな話があるか?
よほどのマヌケじゃないと、引っかからないよ……。
こう思うかもしれませんが、私たち投資家のことを素直に考えてみましょう。
のべつチャンスを求め、血まなこになって値動きを見ていると、マヌケな発想で行動してしまう可能性は、いつでも、誰にでもあります。
この怪しいセミナーの話を記憶していて、こうして紹介した、ということは、私にとって完全に無視できない出来事だという証明です。
洪水のように情報があふれる現代において、行動を狭い範囲に限定するのは意外としんどいものです。それなりの“覚悟”が必要です。
ぜひ、自分なりの“覚悟”をもって、投資活動に臨んでください。
勉強、売買、相場談義……自分の中に「芯」があれば、安っぽい詐欺行為に引っかかることはなく、ビミョーな情報も的確に評価できます。
ちなみに、近ごろは、ビットコインなどの“仮想通貨”を利用した詐欺が横行しているとか……。お気をつけください。
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