手法の要件 | 林知之


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中学校の生物の先生がちょっと美人で、思春期の男子校生徒としては軽い非日常だったのですが、ある時「生き物の“典型”を描け」とのお題を出され、10種類くらいタイプの異なる動物をキモチわるく合体させたところ先生は、冷ややかな目で私を見つめながらダメ出ししました。クセになりそうでした。。。

株価変動をパターン分類し、常に通用しそうな行動指針をまとめたものが「手法」と呼ばれます。一定の具体性をそなえた方法論です。

常に通用するといっても、「どんな場面でも当たる」ということではありません。
どうにかこうにか対応次第で利益が狙える、という意味にほかならないわけです。

根拠となる観察を、ものすごくゆるくしたら、「株価は上がったり下がったりしている」「だから、安いところで買い、高いところで売ればいい」という具合に、行動指針のレベルに届きません。

しかし多くの個人投資家は、逆にきつい方向に偏り、「黙って儲かる方程式」を想像してしまう傾向にあると思います。手法を構成する3つの要素、「予測法」「ポジション操作」「資金管理」のうち、予測法だけに目が向くのです。

その結果、どうなるかというと、バランスのよろしくない状態に陥ります。
でも、その状態にジワジワッと移行するので、とても気づきにくい。

・目先の動きばかり気になる(対応不能な枝葉末節な変動を考えてしまう)
・他人の予測情報を求める(情報過多、あるいは予測情報を買い続ける)
・見込み違いをいっさい容認できない(損が膨らむ、塩漬けをつくる)

知らず知らずのうちに、相場難民化するわけです。
でも、誰もが最初から、こういう傾向にある、というか、ちまたの情報によってこの方向にもっていかれるのだと思います。

右側に曲がった鉄の棒は、いったん左側に曲げないとまっすぐになりません。
だから、「株価は上がったり下がったり……」という、やや乱暴なイメージを意識することで、ちょうどよくなるのかもしれません。

林投資研究所の基本姿勢は、個人投資家の学びを補助することです。
基礎的な考え方だけでなく、普遍性のある手法を「教科書」として示すことです。

長年にわたって学習の情報を発信し、長期の利用者も多いもののひとつが、低位株を対象に買い戦略を実行する「FAI投資法」です。

その“原典”である、林輝太郎による解説を、林投資研究所オリジナル書籍として単行本化しました。

「株価は上がったり下がったり……」という大原則を、あえて言葉にして、そこに「だから、〇〇して〇〇するんだ」という指針を乗せた「手法」です。
いろいろな対応策が、系統立ってまとめられています。
そして多くの人が、やさしい、入りやすい、と親しんでいる売買法なのです。

月足で長期の上げ下げを観察しながら取り組むという、自然体の取り組み方に、ぜひ触れてみてほしいと思います。

新刊『原本 FAIクラブの株式投資法』 林輝太郎 著 9月30日発売
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