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特定の民族や国民の行動様式を表現する「エスニックジョーク」というものがあります。特徴を揶揄(やゆ)する差別的な部分もあるので、ブラックジョークに分類されるようです。例えば、客船が沈没しそうだから乗客を海に飛び込ませたい……国別に効果的な声かけは何か、というのがあります。
アメリカ人には「いま飛び込めば英雄ですよ」と言い、ドイツ人には「規則ですから」と言えば素直に行動してくれる、といった内容です。“あまのじゃく”とされるフランス人には「飛び込まないでください」が正解で、日本人に対しては「みなさん飛び込んでいます」と言うのが最も効果的なのだとか。。。。
マーケットにおいて明日の価格など誰にもわからない──揺るぎようのない事実だと認識していても、つい“正解探し”をしたくなるのが人情というものです。
「何を買えばいいの?」「誰の予想が当たるの?」という姿勢になり、画一的な行動指針が存在するような錯覚に陥ります。
でも、落ち着いて考えてみるとトレードは、「根底のルールそのものも自分自身で決める」ゲームだということがわかります。
具体的な売り買いを決める“戦略”については、どのように考えようと、どのように実行しようと、マーケットの公設ルールを守っていればオーケーで、制約など一切ないのです。
ある状況を想像してみてください。
Aさんは、300円で買った銘柄が1カ月で400円になったので利食い売りした。
このときBさんは、「3日で50円取ろう」と考えて新規参入、400円で買った。
これについて、例えば、「Aさんは安く買って確実に利食い売りして手堅い」とか、「Bさんは高くなってから乗ったのでアブナイ」と評するのは勝手ですが、平易に考えれば非常に偏った視点だといえます。
逆に、Aさんを否定する、Bさんを賞賛するポイントを探してみます。
Aさんは、「時間がかかるリスクを負いながら安値で仕込んだ」わけですし、「あと少しねばれば利を伸ばせたのでは?」という疑問だってあるでしょう。
Bさんについては、「勢いのある銘柄を相手に“飛び乗り飛び降り”は賢い」と評価する向きもあるでしょうし、「見込み違いの判断基準や損切りの行動力があるのだろう」と、極めて肯定的に捉えることだって可能なのです。
400円で売ったAさん、同じタイミングで買ったBさん、2人とも素晴らしいと考えることができます。
一方、さらに詳しい情報を得て「2人とも良くない姿勢だ」との観点が浮かび上がる可能性だってあります。
それぞれ、考え方と具体的な行動指針が合致しているか、言い換えると、予測法と建玉法に整合性があるか、といったことがポイントです。
万人に共通する絶対の評価基準など、あり得ません。
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