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☆バフェットがキャッシュ王に
ウォレン・バフェットのバークシャー・ハサウェイが、一時は株式ポートフォリオの約半分を占めていたアップル株を4四半期連続で売却、9月末時点でのアップル株の保有比率を26%まで下げ、時価総額は699億ドルとなった。3月末時点では41%の1354億ドル、6月末は30%の842億ドルだった。
それにより株式ポートフォリオ全体の時価総額は6月末の2800億ドルから、9月末には2664億ドルに減少した。一方、キャッシュポジションは米財務省短期証券(Tビル)を中心に3040億ドルとなり、キャッシュが株式投資を上回った。前回キャッシュ比率が50%を超えたのは、ドットコムバブル崩壊期の2001~02年だった。
米株市場は高値を更新し続けているが、バフェットほど大胆ではないにしても、多くの著名投資家たちがキャッシュポジションを積み上げている。そのため、期間1年以内の短期証券で運用するマネーマーケットファンド(MMF)の残高が11月半ばに初めて7兆ドルを突破した。これに銀行が発行する短期債務証券のCDや、事業会社が発行するCPを合わせると10兆ドルを優に超える。つまり、多くの著名投資家たちは株式市場はバブルだと見て、その暴落に備えている。
バフェット指数とは、その国の株式市場の時価総額を名目GDPと比較したものだ。以前は株価の総和が、実体経済の総額を超えれば割高だとされていた。今は120%ぐらいまでは適正だとの見方もあるようだが、現状は約200%になっている。これはインフレを反映した実体経済の2倍も株式が買われていることを示しているので、バブルだと見なしていい。
去年までは「偉大なる7銘柄」が相場を引っ張り、今年は「エヌビディア」が引っ張ってきた。このことは、これらの銘柄が特にバブル化している可能性をも示唆している。
バブルの兆候はこのところ顕著に出てきている。1つは理論価格となるような基準がそもそもないために割高、割安の判断がつかない仮想通貨が暴騰していること。他には壁に1本のバナナをガムテープで貼り付けただけの作品に620万ドルもの買い手がついたようなことだ。
こうしたカネ余りバブルは各国の政策当局がつくってきた。先駆けはリーマンショック後にその資産を短期間で5倍以上にした米連銀だが、日欧中央銀行のマイナス金利政策や膨大な資金供給も株価と実体経済の乖離を促してきた。
そこに追い打ちをかけたのが各国政府のコロナ対策と、その後に繰り返された巨額の資金供給だ。モノの供給を止めて、巨額資金を供給すればインフレになるのは自明の理だ。このことは、株価の最高値更新もインフレの一環でしかないことを意味している。
そして、住宅価格高騰を含むインフレが家計を大きく蝕むようになると、今度は急激な利上げが行われたが、そうした無茶な政策の繰り返しにより、各国の財政や中央銀行の資産、債務残高などが悪化の一途となっている。
キャッシュ王になったバフェットだけでなく、多くの著名投資家たちが株式市場はバブルだと見て、その暴落に備えている。私自身は株式市場がバブルということには同意できるが、市場に10兆ドルものキャッシュが溢れている時に、調整以上の暴落があるのかは疑問だ。あるとすれば、地政学的リスクなどに伴う急激な資金需要により、あったはずのキャッシュが急に足りなくなる時ではないのか?
現時点では、円売りポジション以外に、「保有」には興味をなくしている。
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