相場を10年もやっていると中級から上級になったような気持ちになります。
それでも本屋さんに行くと多く人は相場関連コーナーへ足を運びます。
本屋さんに行くと、投資関連書籍のコーナーがあります。
月刊誌だけでも多くの情報誌が刊行されています。
その多くは初心者向けの内容が多いように感じます。
季節ごとに掲載する内容が決まっている雑誌もあります。
ボーナスシーズンになると、「儲かる株はこれだ!」みたいな特集を組んでいます。
どうして、多くの雑誌が初心者をターゲットにした構成になっているのでしょうか。
その理由は、雑誌を読む読者層が初心者だからですよね。
相場に上級者・中級者・下級者がいるとすれば、株式関連の雑誌は下級者を対象に編集されていると言っても過言ではないでしょう。
でも、下級者というのは、「これから相場で儲けてやろう!」という意識でいっぱいなはずです。
そうであるならば、強い向上心を持って相場に向かっているはずです。
強い向上心を持っている読者が多いのであれば最低層よりも少しレベルの高い程度に編集をすれば読者に喜ばれるはずです。
しかし、毎年同じレベルの内容が繰り返されます。
それは何故かと言うと、レベルが向上する下級者が非常に少ないからにほかなりません。
真面目に相場に取り組んでいるのですが、方法が違うのですね。
相場に限らず技術を必要とするもの、(上手と下手が存在するもの)を見てみましょう。
ゴルフでもスキーでもテニスでも構いません。
上級者、中級者、下級者に分けた場合、どの層のプレイヤーが多いでしょうか。
もちろん、下級者層が一番多いのです。
そして、上級者層が一番少なくなります。
底辺が広くなっているということです。しかも底辺は非常に広くなっているのです。
図で表すと次のようになります。
例えば、ゴルフの場合でも、自分なりに相当な努力をし、何百時間も練習をしてようやく平均的なゴルファーになれます。
この段階では中級者ではありません。下級の中位といったところです。
自分では中級者だと思っていても実際には下級の中位なのです。
ここから下級の上位、または中級者になるためには下級者にとっては想像もつかないような努力が必要になるのです。
ですから、ゴルフのプロから見れば下級者の練習方法なんて間違いだらけでどうしようもないと思われているかもしれません。
上の図の上級者、中級者、下級者の割合を数値で表してみると、次のようになります。
仮に全体を1000だとすると、上級者は10、中級者は90、下級者が900のようになっているはずです。
この図で見る通りに上級者と中級者を合わせても全体の一割しかいないのです。
ゴルフの場合でみるとこの様な感じになると思われますが、ものによっては上級者と中級者を合わせても一割に満たないものもあるでしょう。
その競技に参加しやすければ参加しやすいほど参入者が多くなります。
そして参入者が多くなるほど底辺が拡大するからです。
相場というのは、参加しやすいものです。
資格もいらなければ、権利もいりません。
成人であれば年齢も関係なければ性別も関係ありません。
相場というのはゴルフやスキー、テニスと比べても底辺が非常に広くなるのです。
そう考えると相場における上級者というのは1000のうち5程度であり、中級者は45,下級者にいたっては950程度になるのではないでしょうか。
多くの下級者はある程度勉強をすると中級者になった感覚を得ます。
しかし、本当の中級者にならなければ自分でも自分がどの位置にいるのかが分からないのです。
人間というのは自惚れる生き物です。
自分の努力を過大評価しやすいのです。
下級者は自分のことを中級者だと思い込みやすいのです。そしてその傾向は最下層の人ほど強いから最下層から抜け出すことができないのです。
下級者は自分がうまくなったと思い込みますが、上級者は自分がまだまだ中級者であり、更に勉強が必要だと常に思っています。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
まさにこの言葉がぴったり来るのだと思います。
相場の勉強をするのであれば「50万を1億円にする」、「1年で1億円」、「この銘柄を買え!」とか「今が買い時!」
など書かれているものは読まずに相場の原理原則が書いてあるものを読んで勉強してくださいね。
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