3月26日(水)のブログ ↑ のつづきです。
多くの個人投資家は、材料を伴って一定の上昇をみせた銘柄に興味をもちます。
意外と“順張り”のノリなのです。
一方で、値動きを落ち着いて観察しながら「逆張りを実践しよう」「買い下がろう」として、例えば急落時に「落ちてくるナイフをつかむか否か」と考えたり議論したりします。
カラ売りの場合はどうでしょうか。
上がってきている銘柄を見て「買うか、どうするか」と検討するケースが多いのですが、カラ売りの対象とするのも、そうした“強い動き”の銘柄だったりします。
個々にツッコミどころがあるのですが、その場のフィーリングを優先させてバラバラ、戦略が定まっていない人が多いと思うのです。
値動きへの対応は臨機応変でなければいけないのですが、「自分のスタイルをもっていない」と呼べるような問題点も浮かび上がってきます。感覚に頼って目の前の利益を追うので、そうなりやすいのです。
プロや上手な投資家は、スタイルを定めて売買・トレードに臨んでいます。
中源線は常に、上がりはじめたことを確認してエントリー、分割の買いをスタートさせます。
これに対して「逆張り」をスタイルとするプロは、徹底して逆張りを実践します。
といっても、自分のタイミングを決め、そのタイミングを大切にするので、視点がブレません。いつでも「買うときの狙いは近未来の値上がりだ」という気持ちを手放しません。
だから、単に「安くなった」ことを理由に買うことはしません。
「下げ止まった」「あと少しで上がる」という自分なりの確信を根拠に、「でも、少しリスクを取って先回りしよう」と覚悟して、買い値を有利にすべく頑張ります。
これが、正しい逆張りです。
「買いは遅かれ」という格言があります。
上げ相場はゆっくりスタートするものだし、つい「安く買おう」とする結果、まだ下げているのに買ってしまったり、そこそこ安く買えたとしてもタイミングが早くて時間をムダにする、そして本格的な上げがはじまったころには精神的に疲れている……こういった現実を踏まえ、「ゆっくりめに買うのが正解だよ」という意味です。
決して、遅れて高く買うのが正解、なんて意味合いではありません。
例えば、個別銘柄の動きが好調かと思うと、物色の対象は意外と限定的……先回りしたつもりで買った出遅れ的な銘柄は動かない、あるいは小さなきっかけで少し水準を下げてしまうなんて状況が、カンタンに生まれてしまいます。
どんどん買わないとおいていかれる、間に合わない──こんな相場は、たまにしかありません。多くの場合、ゆっくり買う意識のほうが売買がギクシャクしないのです。
私は自分のタイミングを決めて守っているつもりですが、それでも早くなりがちです。
だから、「買いは遅かれ」という言葉を大切にしています。