価格は市場まかせ | 株式投資「虎の穴」

損切りを強要される場面を受け入れ、乗れたときは少しガツガツと取りにいく──冷静に決めた「枠」があれば、「ナチュラルな行動」と「適切な歯止め」を手に入れることが可能です。

「中源線建玉法」は、このバランスを維持しながら、適度なうねりに乗る、大きく居所を変えるときも逃さない、という“いい感じ”のパフォーマンスを狙って設計されています。

少なくとも、多くの人が「失敗」と認識する2つの事柄、瞬発力不足の「乗り遅れ」手仕舞いを決断できない「先送り」の地獄に落ちることなく、確信ある仕掛けと素早い手仕舞いを、粛々と実行する方向に導いてくれます。

中源線は、ベテランが愛用する売買ツールであると同時に、習字のお手本のような“練習の道具”として上手に利用することもできるのです。

よく、「目標株価〇〇円」なんて情報を目にしますが、実に奇っ怪です。


「目標」とは、個人や団体が努力して目指す到達点です。

株価はマーケットで決まるもので、上昇時の高値は特定の人の努力でどうにかなるものではないのに「目標」って・・・
「違法に株価操縦でもしているのですか?」と意地悪くツッコみたくなります。

「〇〇円まで上がって当然」と思わせる部分は、とてもわかりやすく、まるで値上がりを約束しているかのようでそうではない……便利な言葉です。
やはり、投資関連情報には十分な注意が必要なわけですが、私たちが売買するうえで自ら生み出す情報にも注意が必要だということです。

「上がるはずだ」

「今は300円だが、少なくとも500円以上が妥当」

といった妄想が行動の原動力です。


「妄想」と表現しましたが、否定しているわけではありません。
値動きが激しく、先行きの予測が極めて難しいので、合理的な判断よりも、さまざまな可能性を含んだ「妄想」のほうが正しいと私は思うのです。

ただし、「実現可能な妄想」です。
短期で5倍、10倍とか、起こり得ないムチャな妄想では意味がありません。

中源線における「実現可能な妄想」は、「うねりを捉えて利益を出す」と同時に「ドカンと大きなトレンドが発生したときも取る」というものです。

表裏一体の弱点は、中途半端な往来で連敗してしまう、いわゆる“往復ビンタ”があり得ることですが、妄想した未来を基準に、ダメだったら切り、うまく乗れたら利を伸ばすよう努めるのが、誰がなんと言おうと『トレードの核心』なのです。
 

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