今日は、上記のブログ(11月15日)のつづきです。
トレードにおける自信──「選んだ銘柄の先行き」ではありません。
コントロール不能の株価ではなく、株価変動に対する「自らの判断力・行動力」についての自信であるべきです。
「想定どおりに動いたとき、うまくねばる。でも、確実に利食いする」
「見込み違いだった場合、適切に判断して撤退する」
こういった、自らの意思による“対応”についての自信ですね。
値動きのアヤなんて、事前に知る術(すべ)はありません。
でも、「自分なら、ちゃんと対応できる」「悔いのない決断をするぞ」という、『できる』イメージです。よくいう「根拠のない自信」でいいのです。
ところが、「株価は自分でコントロールできない」という事実をうっかり忘れ、「自分自身が株価を上げた」ような気分になったり、「今後もズバズバ当たる」という無謀なイメージをつくり上げてしまうのです。
これは「自信」ではなく、トレードのスタイルを崩してしまう錯覚です。
これこそが“相場あるある”ですが、100万円が200万円になった、2倍になった、次も2倍にできる、急いで銘柄を探してドンと200万円全額を突っ込む……2回目も絵に描いたように勝つかもしれませんが、数回のうちに大負けするのは必至です。
ガツンとヤラレたことで「負けた」記憶を背負い、さらにムリをするかもしれません。
あるいは、必要以上にこわがり、「利益確定」とばかりに小幅の利食いに徹して、儲からないトレードになってしまうかもしれません。
カネがかかっているだけに、負の記憶が強烈なかたちで残るのがトレードです。
たまたまのことなのに、コントロール不能かつ予測不能の株価変動なのに、自分を卑下するイメージにつなげてしまいがちです。
だから、「資金稼働率」を数字でチェックするなど、資金管理の発想が大切なのです。
この件はあらためて説明することにして、勝ち負けの記憶について注意事項を挙げ、この項を終わりにします。
「トレードだから負けるのは必然と考えればいい」
「勝ったときに“もう一丁”などと考えず、勝ち分をはき出さないよう努める」
プラスの結果もマイナスの結果も、感情を揺さぶる出来事として認識しないほうがいいのです。
感情の振れを少なくするためには、ニュートラルに近づけて記憶することです。
単なる記録、次のトレードに活用できる「プレーンな情報」として蓄積しておくのが理想です。