長期波動で強気の根拠 | 株式投資「虎の穴」

「株価はすべてを織り込んでいる」というのが、チャート分析の原則です。

中源線建玉法も、その考え方を土台にしてトレンドの転換点を見出そうと努めます。
ただし、予測は当たったり当たらなかったり……当てることにこだわったら、実用性はゼロ。

 

だから、むしろ「当てることを放棄する」姿勢で、ポジション操作が規定されているのです。

金融関係者がそろって嫌う岸田首相には、早々に退陣してもらいたいと考えています。
しかし、そんな嘆かわしい状況の下で現在の株価がある──チャート分析の原則です。

私は、継続して、株価について楽観的な見通しを示していますが、世界的に割安といわれる日本の株価を形成したのは、アベノミクスでバランスシートを改善した企業努力と、多くの銘柄の意外と長期にわたる下げ傾向です。

下に示すのは、ある銘柄の月足です。
私は現在、この銘柄を売買していますが、林投資研究所の「FAI投資法」(低位株投資の手法)によって選定した、割安と考える銘柄のひとつです。



大きな往来をみせていますが、高値Aは2017年12月です。

そこから約1年で大きく下げたあと保合ですが、最安値はB、コロナショックの突っ込みです。
そのあとは継続して下値を切り上げ、2021年8月から上昇トレンドが明確になった印象です。

株価指数だけを見て判断したり、政治や戦争を材料として株価予測に直結させることなく、自分の目で個別銘柄を見るようにしてほしいと思います。

中源線を軸に値動きを追うのは、数カ月単位の上げ下げを狙う、いわば投機の売買です。

でも、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏のスタンスだったら……彼は、5年、10年、20年といった期間で、企業の成長性を予測します。

だから、暴落した結果、短期的な売買を行うマーケット参加者にとって「かまわずブン投げ」がド正解の場面は、彼にとって絶好の拾い場だったりするのです。

予測の当たり外れといった観点とは関係なく、立場や思想、売買手法によって、正解の行動が売り買い逆だったりします。また、同じ「買い」の判断でも、タイミングが大きく異なったりします。

最もキケンなのは、ちまたの投資関連情報に目を向け、未来を言い当てるような情報を求めてしまうことです。

さきほど触れた「FAI投資法」(低位株投資の手法)でも、中源線建玉法でも、それぞれアプローチが異なり、銘柄の選び方から売買のタイミングまで全く別ものです。

資金の多寡に関係なく、「売買手法」という発想を絶対に捨てないでください。
 

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