株を買う、つまり「個別銘柄の買いポジションを取る」ときの理由を考えてみます。「儲けたいから」ではなく、銘柄とタイミングについて「何が決め手なのか」と掘り下げるのです。
中源線でシグナル通りにポジションを取っていると、ほぼ休みなしです。
ただ、そういった積極姿勢をイメージせずに裁量で臨んでいるのに、ポジションなしでジッとしていられない、すぐにポジションを取ってしまうのが、投資家の全体的な傾向です。
裁量で買うときの心理を想像しながら、「根拠ある買い出動とはどんなものか」を考えてみましょう。
買うのだから、「これから上がる」という見通しがあるはずですが、「ポジションを取りたい」という気持ちが強いと、なんとなく「逃したらイヤだ」なんて気分が前面に出てしまいがちです。
ビシッと考えてみると根拠が希薄……こんなケースも多いでしょう。
誰にも、明日の株価さえわからないのですが、だからこそ「自分なりの根拠」が必要なのです。デリケートな感覚も生まれるので言語化しにくいのですが、基本となる考え方を示すことはできます。
- 「下がったから上がる」という論理で、下げ止まりを確認して買い始める
- 急落した状況で、急反発を期待して買い向かう
- 下がらないので「強い」と考え、下げるのを待たずに買う
- 新高値を取ったことを理由に順張りで乗る
買い始めのタイミングもさまざま、分割仕掛けを含めたその後の展開にも無限の選択肢があります。
これらを総合的にまとめ、日々動く株価を見て「根拠ある売買」に落とし込んでいくのがトレード。意外と難しい作業なのです。
中源線の基本となる普通転換では、逆行(屈曲段)と逆行(転換に至る大きな逆行)で「トレンド転換」と判断します。感覚的な言葉にしてみれば、「動意づいたようだ」と感じたときに買い転換、というところでしょう。
そして、まずは3分の1を買います。
新値2本目をつけたあと、押しを見て買い増しします。
中源線なりの根拠が、100%明白になっています。
個々の見通しがビシビシ当たる、ということではありませんが、値動きに対する対応は1ミリもブレません。中源線の、非常に優秀な部分です。
ただし、中源線を見ながらアレンジを加えると、あらためて不安定になります。
中源線の判断に、自分自身の判断を重ね合わせるのですから、そこに3つの条件が生まれます。
ひとつは、中源線のロジック(判断の論理)をガチッと理解し、現実の値動きでどんな作用があるかを知っておくことです。
もうひとつは、重ね合わせる自分自身のロジックを明確にしておくことです。
そして最後に、それぞれのロジックがお互いにどう絡むかまで明確にしておくことです。
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