一匹のイタチが鍛冶屋の仕事場に入り込んで、そこにあったやすりを舐め始めた。
舌は血だらけになった。イタチはやすりから何かを舐め取っているつもりでご満悦だったが、
そのうちに舌の方が削り取られて、すっかりなくなってしまった。
とんでもない思い込みから、すべてを失ってしまうということがあるという話です。
自分の舌が削り取られているのに、舌の感触からするとまるで何かを舌で舐め取っているように思われます。
余計な苦労をして心身ともにすり減らしながら、その苦労自体を尊いことだと思いこんでいる人もこれと同じです。
これらのことはトレードにおいても同じようなことがあります。
あるトレーダーは相場の原理原則を知らずにバーチャルトレードを行い、1ヶ月の成績がプラスになったからと言って実売買を始めました。
バーチャルトレードで利益になったのだから、それを繰り返せば必ず儲かると信じ続けてトレードをしていました。
しかし、実売買では儲かることなく、自分の資金をすべてなくしてしまいました。
バーチャルトレードで勝てたからと言って、資金管理もせずにトレードをしては破産して当たり前です。
また、相場の原理原則を知らずにトレードしても勝ち続けることはできません。
数ヶ月連続で勝つことはあるかもしれませんが、それは単なる偶然なのです。
労働や苦労こそ尊いという人生観は、たしかに成功のバネになることもあります。
しかし、「苦労は成功の十分条件」ではありません。
「苦労や努力は成功のほぼ必要条件」なのです。」
つまり、成功には苦労や努力はつきものであり、ほとんどの場合、苦労や努力なくして成功はないと言って良いのですね。
しかし、苦労や努力をしさえすれば必ず成功するというわけではないのです。
しかも相場の場合は、困ったことに対して努力せずに大きな金額を得る場合があります。
「運」さえよければ億万長者になることがあるのです。
努力は成功のほぼ必要条件であるにとどまるのです。
相場の世界では、この努力を抜きにして、一攫千金を夢見る人が後を絶ちません。
このような考えではほとんどの人が失敗に終わるのです。
苦労や苦痛ばかりが大きく、その割に成果が上がらないという場合は、やっていることのどこかが間違っていると神様が教えてくれているのです。
正しい方法を行っていれば必ず成果は現れるのです。
成果が現れないというのは、間違った方法で努力をしているということです。
また、間違った方法を繰り返していると、いつまでたっても苦労が続きます。
正しい方法で行っていると、苦労は苦労ではなくなり、楽しいことに変わるのです。
今やっている勉強が楽しくなってきたとすれば、正しい方法で勉強をしているということです。
勉強を苦労や努力だと感じているとすれば、何か間違った方法で勉強をしていることになります。
まずは、相場の原理原則をしっかりと自分の体に叩き込むことから始めてくださいね。
※ここでは神様という言葉を使っていますが、神様の存在を信じない人は「お天道さま」に変えてもいいですよ。
それでも変な感覚を覚える場合は「目に見えない誰か」に変えてくださいね。
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