損も利益も単なる撤退 | 林知之


9月の放送は、あらためて中源線の話。
7月、8月とつづけて放送した「FAI投資法」との比較など、新しい着眼点で解説しました。

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「手仕舞い論」を、6回にわたって展開しました。
今回で7回目、とりあえず最後のまとめです。

見た映画がメチャおもしろくてもクソつまらなくても、終わったら映画館を出ます。
パーティーに参加して、楽しくても退屈でも、終わったら会場をあとにします。

この“当たり前”のことを、トレードに当てはめます。

トレードで損をすればガックリきます。
利益を取れば舞い上がります。
これらの感情を抜きにして「終わり」を考えてみよう、という提案です。

損か利益か……気持ちは大きくちがいます。
プラスマイナスで、大きな差があるわけです。

でも、「現金をふやす」ためにポジションを取っているだけなので、どちらにしても手仕舞いして“次のこと”を考えます。

その場ではムリでも、落ち着いた考えれば、こんなふうに割りきって淡々とまとめられるでしょう。

「まずい……」と感じたら早めに撤退します。
この「撤退」という単語を、利食いにも当てはめるのです。

「十分に利益を取った。これ以上戦わずに撤退」と。

1対1の戦いで、客観的な“勝ち負け”が決するものではないので、どちらにしても撤退、退くだけ、と考えるのです。

「損切りが重要だ」などと力を入れる必要はありません。
利食い手仕舞いのコーフンも抑えられます。

撤退しても、すぐに「建て直す」選択肢があるのです。

──「手仕舞い論」、ひとまず終わり──

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