理論か実践か | 林知之


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 連載「トレード哲学」……9
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夜のクラブで、「フルーツ盛り合わせ、頼んでいいかしら?」というのは、テキトーな料金を乗せま~す、太っ腹でおねが~い、という意味です。
いかにも不合理ですが、そんなことを言うと、粋じゃない、カッコ悪いなんて意見も……あなたの正解は?

前回示した「効率的市場仮説」は、市場に参加する人間が極めて合理的との前提があるようです。それに対して、「いやいや、人間はそんな合理的な判断をする生き物じゃないよ」という反論があるわけです。

心理学、あるいは社会学といった理論が出てきて、例えば「行動経済学」とか「行動ファイナンス」なんて言葉にぶつかります。
このあたりから、考えるのがおっくうになってくるわけです。

細かい要素が、それぞれの分野で少しずつ重なるのでしょうから、学術的に追究しないと理解できない、いや、興味を持続することすらできないのでしょう。

実践論なので、とても大ざっぱにまとめます。

みんなが合理的に行動するから、市場の価格は“あらゆる情報を反映している”、というのが効率的市場仮説。

でも、仮説なんですね。
その仮説に対する反論は、次のようなものです。

「バブルと呼ばれるような極端な上昇相場は、どう説明するんだ?」

たしかに、その通り。

で、よくわからないので「正解さがし」をしてみると・・・

2013年のノーベル経済学賞は、以前から効率的市場仮説を提唱するユージン・ファーマ氏と、批判的立場の行動ファイナンス派ロバート・シラー氏の双方に与えられたというので、結論は、どちらでもいいということのようです。はあ?

しかし、それでは売買の実践で困ることになるのです。
次回は、実践的な私見を紹介します。


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